おはようございます。
プジョー専門ショップ「MajiBlue」マジブルーです。
今週の作業ブログのつづきですね。
こちらの
プジョー206SW XS チャイナブルーは
E/g始動不能でレッカーされてきました。
神奈川県からのオーナーさんですね。
栃木県に旅行に来ていた際の故障で
今年の春先に他社で購入されたそうです。
当社には初入庫なのですがHPやBlogでご存知だったとのこと。
ありがとうございます。
診てみたところ
セルモーターの故障ですね。
当日修理希望なのですが
入庫したのが土曜の15時過ぎということもあり
新品セルモーターの当日または翌日手配が出来ません。(ディーラーさんも在庫無し)
なので、オーナーさんに確認を取って当社部品取車から
セルモーターを移植することになりました。
同時に下廻りの点検依頼です。
さっそく
セルモーター交換。
これでE/gはかかるようになりました。
が、アイドリング時のハンチングが尋常じゃないです。
納車時から始動時の調子がわるいとのこと...。
スロットルバルブを診てみたところ
カーボンで真っ黒ですね。
清掃後はハンチングも治まり正常なアイドリングになりました。
下廻りを診てみたところ
左右ともスタビライザーリンクロッドの上側ブーツが切れています。
ここは、下から見えづらいのか、継続車検でなぜか受かってしまっていた車両が
過去に何台か当社にも入庫していますね。
ブレーキ廻りも分解整備した痕跡が見当たらないような...。
グリスも切れてしまっていますね。
オーナーさんがそのお店で購入した際は
2年車検を受けるので車検整備をするということだったらしいのですが...。
(お店によって整備の仕方が異なるのでなんともいえません。)
LLCも錆でまっ茶色になっていて奥が透けて見えませんね。
オーナーさんは契約時にLLC交換を依頼したそうですが
交換したのかな
エアフィルターやポーレンフィルターも納車時に新品交換されていなかったので
オーナーさん自身で交換されたそうです。
とりあえず、オーナーさんに上記の説明をしたところ、
走行距離は約4.6万kmですが新規登録から10年以上経過しているため、
タイミングベルト交換もしたいとの要望で
点検整備も含め、このまま入庫することになりました。
まずは、Tベルト類を交換するのでLLCを抜きます。
錆が酷いのでフラッシングを3回行いました。
そして
タイミングベルト、テンショナー、アイドルプーリー、Wポンプ&ガスケットを新品交換。
(案の定、Wポンプは錆で固着してなかなか抜けませんでした。)
サーモスタッドもLLCの錆が酷いので新品交換します。
LLCはPG55-RCを使用しました。
エンジンマウントもかなりヘタっているので新品交換です。
↑は取外したTベルト関係のパーツですね。
Wポンプ、サーモスタッドは錆が周っています。
続いて
スタビライザーリンクロッドを左右ともHDバージョンに新品交換。
ブレーキ廻りの点検、清掃、スライドピンなど各所グリスアップ。
ブレーキパッドも面取りされていないので
清掃後、面取りしてペーパーで錆や鉄粉を落として組付けです。
ブレーキフルードも交換された履歴が無いので
ATE SL6交換。
スパークプラグの点検・清掃に
サイドブレーキも遊びが大きいのでワイヤー調整。
WAKOS RECS施行も追加オーダー。
ホイールのボルトCAPも5本欠損していたのでUSEDをサービスで取付です。
そして
テスターにて故障診断。
購入後、「オートマチックギアフォルト」が一回、発生したらしいのですが
そのお店では保証対象外と言われてしまったそうです。
やはり、ソレノイドバルブ系の故障フォルトが入っていました。
オーナーさんに相談したところ
ソレノイドは後回しにするとのことで、今回はとりあえず完了ですね。
現状販売ならともかく、整備付でE/gオイル交換だけ(エレメント交換無)では
お客様と車がかわいそうです。
以前からお付き合いのあるお店なら別ですが、
初めてのお店で車両を購入する際は
納車整備をお店任せにするのではなく
何を交換するのか、どのような整備をするのか
明確にしたうえでの購入が懸命かと。
でないとプジョーはすぐに壊れるといったイメージに繋がりかねませんよね。