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「プジョー207GT エンジン不調修理です。」

プジョー専門ショップMajiBlueマジブルーです。


こちらのプジョー207GT アデンレッドは
E/g不調修理での入庫ですね。
走行距離約119,000km。

ミスファイアというよりも、点火タイミングがズレているような挙動で、
アイドリングも続かずにエンストしてしまいます。
過去に当社では例のないような症状でしょうか。


当社へは初来店のオーナーさんで、
1か月くらい前にネットオークションで購入、
IGコイルとスパークプラグは入庫前に新品交換済とのこと。


とりあえず、テスター故障診断。
いくつかフォルトが入っていますが、いつ入ったエラーか不明なので全消去。
E/gを始動して、再び入るのは「混合比制御不良」のみですね。
一般的なDIAGだとP0171は混合気がリーン(薄い)なので…。


ガソリン高圧ポンプのパラメーターをチェックしたところ、燃圧がバラバラ。


念のため、各気筒の圧縮もチェックしましたが、正常なので…。



オーナーさん了承のもと、ガソリン高圧ポンプ+フューエルパイプ新品交換。


作業ついでに、水温センサーから水漏れしているので、
比較的新しいUSEDの水温センサー+ガスケットに交換。*サービス

しかし、E/gを始動したところ症状改善されず。


パラメーターで気になっていたのが、インカムとクランク位置の不一致なので。
カム角センサーとクランク角センサーを部品取車から取り外して交換してみるも変化なし。
ということは、バルブタイミングがズレているのかな?
ということで…。




E/g始動時にガラガラ異音もしていたため、オーナーさん了承のもと
タイミングチェーン一式+テンショナー+ガスケット類を新品交換。

しかしながら、これも改善には至らず。


では、エンジンECU?と疑って、部品取車から
E/g-ECUとBSI、イモビを取外して交換しましたが、変化なし。


その後、アイドリング時から不調なため、過給器系は関係ないと判断。
因果関係は薄いと思いながらもインマニを外してインテークバルブの清掃や
MAPセンサーやO2センサーなど各センサーを部品取車から外して交換等、
行いましたが改善されません。
他車両整備の合間に地道に調査した結果。


エンジン不調の根本的な原因は↑コレ。
VVTソレノイドです。
原因究明まで、お預かりしてから1か月くらいかかってしまいました。


ということで、VVTソレノイドを新品交換。



念には念を入れて、E/gオイル+エレメントも交換。


テスターでインジェクションの初期化。

E/gを始動したところ、アイドリングも正常なので…。


燃料カットオフ学習を兼ねて、TEST走行したところ…。
うーむ。
なんか加速が鈍い…かな。
ブースト圧が低いんですね。
入庫当初にテスターが読んだ「過給圧調整不良」は、やはりコレでした。

購入時からこの状態だったそうで、
オーナーさんはブースト圧が低いことを認識しておらず、
プジョーのターボはこういうものだと思っていたようです。

おそらく、ターボコントロールソレノイドかタービンが疑わしいですが、
次回入庫予定ということで、今回はここまでとなりました。

やはり、ネットオークションでの車両購入はリスクが高いでしょうか。