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「プジョー1007-1.4 AUTOMATIC GEAR FAULT修理(シフトアクチュエーター・クラッチキットなど交換)。」

こんばんは。
プジョー専門店MajiBlueマジブルーです。

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こちらのプジョー1007-1.4 オブシディアンブラックは
少し走行するとアクセルを踏んでも前に進まないことがあるとのことで入庫ですね。

テスターで診てみたところ、
シフトアクチュエーターがダメなので新品交換です。
アイドリング中も「ガチッガチッ」と勝手にシフトアクチュエーターが動いていますね。

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調子のわるいシフトアクチュエーターを取外して...。

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新品のシフトアクチュエーターを取付。

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補機類を元に戻して
テスターでアクチュエーターの設定。

シフトアクチュエーターの誤作動も無くなり、これで大丈夫と思ったのですが...。
テスト走行は異常無し、念のためアイドリングして置いておいたところ...。

「ピー、ピー」とエラーが出てしまいました。
アクセルを踏んでも前にも後ろにも進みません。

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今度は異なるフォルトが...。
「クラッチ作動装置の熱保護作動」

クラッチアクチュエーターの調子がわるいのかと思い、
代車の1007からアクチュエーターを外して取付、
チェックしてみましたが症状に変化がありません。

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クラッチアクチュエーターの動きを見ていると
クラッチを切った際(シャフトが延びると)、モーターは停止するはずなのですが
モーターが作動し続けていることが判明。

モーターが常に作動したままなので
高温になってしまい「熱保護作動」でエラーを出すんですね。
(ちなみにモーター温度が160℃以上になると熱保護作動するらしいです。)

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よく診てみると...。
クラッチフォークの初期位置がかなりズレていますね。
しかも、ストロークする長さも短いです。

クラッチフォークが奥まで動かないことが原因で
アクチュエーターのシャフトが最後まで延びきらず
モーターの作動が止まらないようです。

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根本的な原因はクラッチ機構にあるので
オーナーさん了承のもと、クラッチキットを新品交換することになりました。

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ミッションを降ろします。

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↑はレリーズベアリングですね。
フォークにかかるツメが無くなっています。
しかもフォークがピボッドから外れていました。
これが原因ですね。

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ベアリングがズレて動いていたので
ガイドブッシュ(天狗)も偏磨耗しています。

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クラッチディスクもかなり磨耗していますね。(走行距離54,000km)

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そして、↑が使用する新品の
クラッチキット(ディスク・カバー・レリーズ)、クラッチフォーク、
ピボッド、ガイドブッシュですね。

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まずはデフサイドシールを左右とも新品交換。

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ミッション内部を清掃して
新品のガイドブッシュ、ピボッド、レリーズベアリングを取付。

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新品のクラッチディスク&カバーも取付て
ミッションを組み付けます。

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ドライブシャフトやメンバーなどなど元通りに戻して
ミッションオイル(TOTAL  BV  75W80)充填。

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クラッチフォークの位置も正常になりました。
(左:交換前 / 右:交換後)

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クラッチの当たり調整後、
シフト&クラッチアクチュエーターも再び取り付けて...。

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再度、アクチュエーターの設定ですね。

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クラッチアクチュエーターのモーターが止まることを確認してテスト走行。
しばらく様子をみましたが、エラーは出なくなりました。

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↑は取外したクラッチ関係のパーツ類ですね。